発酵の里のさとちゃんを講師に

7月5日(金)、千葉県生涯大学校東葛飾学園では、『発酵とまちおこし~小さな町の発酵物語』と題した授業が行われました。県内の歴史や観光、自然環境などを知り、地域の活力を高める取り組みなどを考える「千葉ふるさとづくりコース」の地域ブランドについて学ぶというカリキュラムのひとつとして開催されたものです。赤い頬被りに藍染のカスリ風着物姿で登壇した講師は、神崎町まちづくり課地域振興係長の澤田聡美さん。ご本人は「発酵の里のさとちゃんです」と自己紹介されていました。

県内で人口が一番少ない約6000人ほどの神崎町。300年以上前から酒や味噌、醤油などの醸造業によって発展してきた町です。江戸時代から続く蔵元が2軒あり、このエリアを中心とした『発酵の里こうざき酒蔵まつり』が、毎年3月に続けられています。このイベントでは人口の10倍の観光客が訪れるそうです。

5月には『神崎発酵マラソン大会』も開催され、納豆や味噌などの販売もあり、冷やし甘酒も振る舞われます。参加賞は、オリジナル藍染Tシャツ。藍の葉を発酵させた藍液に、布などを浸した後、空気にさらす作業を繰り返すことで「勝ち色」、「ジャパンブルー」といわれる美しい色になるそうです。この参加賞は、小学生やボランティアスタッフ、町職員の方々が1枚1枚染めていて、布の絞り具合によってデザインが異なるため、世界でたった1枚のオリジナルTシャツとして人気なのだそうです。小さな町の職員の、「我が街」に寄せる熱い思いを感じた授業でした。